利用者の"生の声" 〜「地域に愛されるチーム」を目指して。FC QOL水戸シルエラ、異色コラボで挑んだクラウドファンディング(後編)〜
目標金額を大きく上回る支援を集めてクラウドファンディングを成功させたFC QOL 水戸シルエラ。後編では、達成によって得られた金銭以外の成果や、選手・スタッフで準備を進めている「シルエラファーム」の具体的な活用方法、そしてクラブが目指す地域との連携と選手のキャリア支援について、引き続き齊藤仁美さんにお話を伺います。
資金以上の成果:「チームと地域との共創」
スポチュニティ: クラウドファンディングの結果、資金面で大きな成果がありましたが、金銭以外で特に得られたと感じるものはありますか?
齊藤: チームと地域が協力して一つのプロジェクトを完了できたことは、本当に素晴らしいことだと思います。支援金が上がるたびにそれを実感できましたし、チームがいつもとは違う形で応援されているのを見て、とても嬉しかったです。
今回の大きなプロジェクトを通して、皆さんと一緒に未来を創っていけるという大きなパワーを感じました。
スポチュニティ: 支援期間中には、実際にファンと一緒に農作業もされたそうですね。
齊藤: はい、クラウドファンディング期間の少し前に苗付けをしました。ファンの方も楽しんでくれて、私も他の選手も無言になって夢中で取り組みました(笑)。
シルエラファームの未来:地域との接点と親会社QOLとの連携
スポチュニティ: クラウドファンディングで集まった資金は、具体的にどのように活用される予定でしょうか?
齊藤: 畑の耕作、種子、機材などに使うことを考えています。また、水戸シルエラで4月から開所しました「クオリティ・オブ・ライフシルエラ支援教室桜川校」の子どもたちにおやつを買うことにも使いたいと考えています。
スポチュニティ: すでに選手やスタッフで「シルエラファーム」の作業を進めているとのことですが、今後、このシルエラファームをどのように運営していく計画ですか?
齊藤: 今回の体験リターンイベントもありますが、今後はもっと地元の方々と一緒に楽しめるイベントを増やしていきたいです。
また、個人的には、福祉事業とシルエラファームを結びつけられたら面白いと考えています。シルエラファームでQOLの支援教室に通われる生徒やその保護者様と選手が一緒に活動し、良い経験を積める場所や思い出の場所にしていけたらいいなと思います。
スポチュニティ: QOLは福祉分野の会社だと伺っています。農業分野の活動をどのように拡大していきたいですか?
齊藤: QOLの事業には、お弁当を作る就労支援事業所もあります。シルエラファームで作った野菜をQOLで使ってもらい、地元企業で消費し、地元の人に食べてもらうという、地域での良い循環が生まれたらいいなと思っています。輪が広がっていくのが楽しみです。

「PITCH to PLATE」が拓く選手の「セカンドキャリア」
スポチュニティ:水戸シルエラとして中長期的に目指していることは何でしょうか?
齊藤: やはり一番は、地域に愛されるチームになりたいということです。農場や会社のお手伝い、イベント開催など、現場で地元の方々と一緒に活動することで、水戸シルエラを知ってもらいたいです。
スポチュニティ: 水戸シルエラは地元のイベントにも積極的に参加していると伺っています。
齊藤: はい。小学校の夏祭りやスポンサーさんのイベントにも呼んでいただき、交流しています。農作業のお手伝いもさせていただきました。地域に入り込んでいけているのは、とてもありがたいです。
スポチュニティ: 「PITCH to PLATE」は第2弾ですが、今後、このプロジェクトをどのように拡張していきたいですか?
齊藤:水戸シルエラは、地域に貢献する『新しい何か』を生み出すことができるチームだと思います。まずは農業を通じて、選手たちがセカンドキャリアの選択肢の一つとして農業に携われるようになったら素晴らしいです。地域と一緒に、活動し、成長する。これは水戸シルエラにしかできないことだと感じています。
スポチュニティ: まさに、第1弾で黒川さんもおっしゃっていた、サッカーを辞めた後の「セカンドキャリア」や「パラレルキャリア」の話ですね。
齊藤: その通りです。サッカーを辞めた後にどうするかというのは、選手にとってなかなか決めづらいことです。だからこそ、いろいろな選択肢があった方が良いと思います。農業を通じて、それが選手自身のキャリアの一つになったり、関係者の方との繋がりを広げたりすることができれば、良い循環が生まれます。拡大すると、良いことがたくさんあると感じています。

クラウドファンディングを終えて
スポチュニティ: 最後に、今回のクラウドファンディングを振り返って、良かった点や学び、今後の抱負をお願いします。
齊藤: クラウドファンディングを終えて、人と人との繋がりを本当に強く感じることができました。
今後は、地域との活動も拡大しながら、試合でも良い結果を出して、皆さんの期待に応えられるように頑張ります。ぜひ、これからも水戸シルエラの応援をよろしくお願いいたします。


